○もとす広域連合保有個人情報の取扱に関する管理要綱

令和6年9月26日

訓令第2号

もとす広域連合保有個人情報等の取扱に関する管理要綱(平成27年もとす広域連合訓令第6号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この訓令は、行政手続における特定の個人を識別する番号の利用等に関する法律(平成25年法律第27号。以下「番号法」という。)、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号。以下「個人情報保護法」という。)もとす広域連合個人情報保護法施行条例(令和5年もとす広域連合条例第2号。以下「個人情報保護法施行条例」という。)及びもとす広域連合議会の個人情報の保護に関する条例(令和5年もとす広域連合条例第1号。以下「議会個人情報保護条例」という。)に定められた保有個人情報の取扱い、保護措置等に係る規定及び各法令の趣旨に基づき、もとす広域連合(以下「広域連合」という。)における保有個人情報の保護措置、保有個人情報に係る情報処理の適正な管理運営その他保有個人情報の取扱いのために、必要な事項を定めるものとする。

(用語の意義)

第2条 この訓令における用語の意義は、次に掲げるもののほか、番号法、個人情報保護法、個人情報保護法施行条例及び議会個人情報保護条例の例による。

(2) 課等 組織規則第4条に規定する課及び同規則第4章に規定する現地機関をいう。

(3) 課長等 組織規則第7条第1項に規定する課長、同規則第18条第1項に規定する機関名を冠した長及びこれに準ずるものをいう。

(4) 総括課長補佐等 組織規則第10条第1項に規定する総括課長補佐、同規則第20条第1項に規定する総括園長補佐又は総括施設長補佐及びこれに準ずるものをいう。

(管理体制)

第3条 保有個人情報の適正な取扱いを組織的に推進するため、統括個人情報保護責任者を置き、事務局長をもって充てる。

2 統括個人情報保護責任者は、保有個人情報の管理に関する事務を統括する任に当たる。

3 保有個人情報を取り扱う課等に個人情報保護責任者を1人置くものとし、課長等をもって充てる。

4 保有個人情報を取り扱う課等に個人情報保護管理者を1人置くこととし、総括課長補佐等をもって充てる。

5 前項の個人情報保護管理者は、個人情報保護管理者の課等における保有個人情報を適切に管理する任に当たる。

6 個人情報保護管理者は、個人情報保護責任者と協議の上、保有個人情報を取り扱う職員(会計年度任用職員を含む。以下同じ。)及びその役割や範囲を決定するものとする。

(個人情報保護責任者)

第4条 個人情報保護責任者は、個人情報保護管理者と協議の上、次に掲げる体制又は規定の整備その他の課等内の保有個人情報の措置、対応又は方針の決定を統括するものとする。

(1) 課等内の保有個人情報の適正な運用その他の取扱いに関する規定の整備

(2) 個人情報取扱事務の変更、見直しその他の課等内の保有個人情報に係る取扱いへの対応

(3) 保有個人情報の漏えいその他の緊急時における連絡体制及び対応体制の整備

(4) 課等内の職員に対する保有個人情報の取扱いに係る教育、助言及び指示

(5) 保有個人情報に係る事故発生時における課等内の対応

(個人情報保護管理者)

第5条 個人情報保護管理者は、前条に規定する協議又は個人情報保護責任者の指示により、次に掲げる課等内の具体的な保有個人情報の運用体制又は取扱い手続を整備するよう努めなければならない。

(1) 保有個人情報を取り扱う職員(以下、「事務取扱担当者」という。)が、番号法その他の保有個人情報を取り扱う規定に違反している事実又は兆候を把握した場合の責任者への具体的な報告連絡体制

(2) 保有個人情報の漏えい、滅失又は毀損等(以下「情報漏えい等」という。)の事案の発生又は兆候を把握した場合の職員から責任者等への具体的な報告連絡体制

(3) 保有個人情報の情報漏えい等の事案の発生又は兆候を把握した場合の具体的な対応体制

(4) 事務取扱担当者及び当該事務取扱担当者が取り扱う保有個人情報の範囲の指定

(5) 特定個人情報を取り扱う事務を実施する区域の明確化、特定個人情報を取り扱う文書又は電子端末機の施錠による保管管理その他の物理的な安全管理措置を講ずること。

2 個人情報保護管理者は、保有個人情報に係る事務について、保有個人情報の利用、保管等の取扱状況を確認し、個人情報保護法第75条第1項又は議会個人情報保護条例第17条第1項に規定する個人情報ファイル簿を常に最新の状態となるよう努めるものとする。

3 個人情報保護管理者は、第9条第3項の規定により職員からの問題の発生又は兆候に係る報告を受けた時は、速やかに統括個人情報保護責任者、個人情報保護責任者へ報告しなければならない。

4 個人情報保護管理者は、前項による報告があった場合、事案の発生又は兆候に係る原因を分析し、再発防止のために必要な措置を講ずるとともに、同種の業務を実施している課等に再発防止措置を共有する。

(監査責任者)

第6条 監査責任者を1人置くこととし、総務課長をもって充てる。

2 監査責任者は、保有個人情報の管理の状況について監査する任に当たる。

(保有個人情報の適切な管理のための調整会議)

第7条 統括個人情報保護責任者は、保有個人情報の管理に係る重要事項の決定、連絡及び調整等を行うため必要があると認めるときは、関係職員を構成員とする調整会議を開催するものとする。

(教育研修)

第8条 統括個人情報保護責任者は、事務取扱担当者に対し、保有個人情報の取扱いについて理解を深め、個人情報の保護に関する意識の高揚を図るための啓発その他必要な教育研修を行う。

2 統括個人情報保護責任者は、個人情報保護責任者及び個人情報保護管理者に対し、課等の現場における保有個人情報の適切な管理のための教育研修を実施する。

3 個人情報保護責任者は、当該課等の職員に対し、保有個人情報の適切な管理のために、統括個人情報保護責任者の実施する教育研修への参加の機会を付与する等の必要な措置を講ずる。

(職員の責務)

第9条 職員は、番号法その他の保有個人情報を取り扱う規定の趣旨に則り、かつ、関係する法令、規定の定め並びに統括個人情報保護責任者、個人情報保護責任者及び個人情報保護管理者の指示に従い、保有個人情報を取り扱わなければならない。

2 職員は、保有個人情報を含んだ情報の保管、通知、廃棄その他の異動の際には、当該情報の異動の経過が明らかとなる方法に努めなければならない。

3 職員は、次の各号に掲げる保有個人情報の適正な管理に係る問題の発生又は発生の兆候を把握した場合は、速やかに個人情報保護管理者に報告しなければならない。

(1) 保有個人情報の情報漏えいその他の保有個人情報に係る重大な事故の発生又は兆候を把握した場合

(2) 事務取扱担当者が番号法その他の保有個人情報を取り扱う規定に違反している事実又は兆候を把握した場合

(3) 前各号に掲げるもののほか、保有個人情報の安全確保上で問題となる事案が発生した場合

(特定個人情報の取扱いの基本方針)

第10条 個人情報保護管理者は、特定個人情報の利用に当たっては、番号法があらかじめ限定的に定めた事務に限定するものとする。

2 個人番号利用事務又は個人番号関係事務(以下「個人番号利用事務等」という。)を処理するために必要な場合又は番号法で定める場合を除き、個人番号の提供を求めてはならない。

3 個人番号利用事務等を処理するために必要な場合その他番号法で定める場合を除き、特定個人情報ファイルを作成してはならない。

4 番号法第19条各号のいずれかに該当する場合を除き、他人の特定個人情報を収集又は保管してはならない。

(誤りの訂正)

第11条 事務取扱担当者は、保有個人情報の内容に誤りを発見した場合(個人情報保護法又は議会個人情報保護条例による訂正請求の結果、当該請求に係る保有個人情報の全部又は一部を訂正する場合を含む。)には、個人情報保護管理者の指示に従い、訂正を行う。この場合において、個人情報保護管理者は、訂正に係る保有個人情報が保有個人情報に該当するかの有無を確認の上、必要な指示を行わなければならない。

(アクセス制御等)

第12条 個人情報保護責任者は、保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、当該保有個人情報にアクセス権限を有する者をその利用目的を達成するために必要最小限の事務取扱担当者に限る。

2 アクセス権限を有しない職員は、保有個人情報にアクセスしてはならない。

3 事務取扱担当者は、アクセス権限を有する場合であっても、業務上の目的以外の目的で、又は番号法、個人情報保護法、個人情報保護法施行条例議会個人情報保護条例その他の保有個人情報を取り扱う規定に違反して、保有個人情報にアクセスしてはならない。

(媒体の管理及び複写等)

第13条 事務取扱担当者は、個人情報保護管理者の指示に従い、保有個人情報が記録されている媒体(紙ファイル、データを記録する外部記録媒体、フィルム又は写真をいう。以下同じ。)を定められた場所に施錠して保管しなければならない。ただし、統括個人情報保護責任者がやむを得ないと認める場合は、この限りではない。

2 事務取扱担当者は、業務上の目的で保有個人情報を取り扱う場合であっても、次に掲げる行為については、個人情報保護管理者の指示に従い行う。

(1) 保有個人情報の複製

(2) 保有個人情報の外部機関への送信(郵送及びファクシミリ、電子メールその他電子計算処理による伝送方法を含む。)

(3) 保有個人情報が記録されている媒体の外部への送付又は持出し

(4) 前号に掲げるもののほか、保有個人情報の適切な管理に支障を及ぼすおそれのある行為

(誤送付等の防止)

第14条 職員は、保有個人情報を含む電磁的記録若しくは媒体の誤送信、誤送付若しくは誤交付又はウェブサイト等への誤掲載を防止するため、個別の事務において取り扱う個人情報の秘匿性等その内容に応じ、複数の職員による確認、チェックリストの活用その他の必要な措置を講ずる。

(保有個人情報の提供)

第15条 個人情報保護管理者は、個人情報保護法第69条及び議会個人情報保護条例第12条の規定により保有個人情報を広域連合の実施機関及び議会(以下「実施機関等」という。)以外の者に提供する場合には、原則として、提供先における利用目的、利用する業務の根拠法令、利用する記録の範囲及び項目、利用形態、提供形態等について把握するよう努めなければならない。

2 前項に規定する場合において、個人情報保護管理者は、提供先に提供する保有個人情報に係る安全確保の措置を要求するとともに、必要があると認めるときは、提供前又は随時に実地の調査等を行い措置状況を確認し、その結果を記録するとともに、改善要求等の措置を講ずる。

3 個人情報保護管理者は、個人情報保護法第69条第2項第3号及び議会個人情報保護条例第12条第2項第3号の規定に基づき他の行政機関等に保有個人情報を提供する場合において、必要があると認めるときは、個人情報保護法第70条及び議会個人情報保護条例第13条の規定に基づき、前2項に規定する措置を講ずる。

(業務の委託等)

第16条 個人情報保護管理者は、保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、保有個人情報の適切な管理を行う能力を有しない者を選定することがないよう、必要な措置を講ずる。

2 個人情報保護管理者は、保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、保有個人情報の取扱いの特記事項を定める等、委託先に安全管理措置を遵守させるための必要な事項を定めた契約を締結する。

3 保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、取扱いを委託する保有個人情報の範囲は、委託する業務内容に照らして必要最小限でなければならない。

4 個人情報保護管理者は、保有個人情報の取扱いに係る業務を外部に委託する場合には、委託する業務に係る保有個人情報の秘匿性等その内容又は保有個人情報の量等に応じて、作業の管理体制及び実施体制並びに保有個人情報の管理の状況について、必要があると認めるときは、実地検査等により確認する。

5 個人情報保護管理者は、委託先において、保有個人情報の取扱いに係る業務が再委託される場合には、委託先に第1項及び第2項の措置を講じさせるとともに、再委託される業務に係る保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、委託先を通じて又は委託元自らが前項の措置を実施する。

6 保有個人情報の取扱いに係る業務について再委託先が再々委託を行う場合以降も前項のとおりとする。

7 個人情報保護管理者は、保有個人情報の取扱いに係る業務を派遣労働者によって行わせる場合には、労働者派遣契約書に秘密保持義務等保有個人情報の取扱いに関する事項を明記する。

8 個人情報保護管理者は、保有個人情報を提供し、又は業務委託する場合には、漏えい等による被害発生のリスクを低減する観点から、提供先の利用目的、委託する業務の内容、保有個人情報の秘匿性等その内容等を考慮し、必要に応じて、特定の個人を識別することができる記載の全部又は一部を削除し、又は別の記号等に置き換える等の措置を講ずる。

(廃棄等)

第17条 事務取扱担当者は、保有個人情報(保有個人情報が記録されている媒体を含む。)が不要となった場合には、個人情報保護管理者の指示に従い、当該保有個人情報の復元又は判読が不可能な方法により当該情報の削除又は当該媒体の廃棄を行う。

(保有個人情報の取扱状況の記録)

第18条 個人情報保護管理者は、保有個人情報の秘匿性等その内容に応じて、台帳等を整備して、当該保有個人情報の利用及び保管等の取扱いの状況について記録する。

(報告及び通知)

第19条 統括個人情報保護責任者は、第5条第3項による報告を受けた場合には、事案の内容等に応じて、当該事案の内容、経緯、被害状況等を実施機関等の長に速やかに報告する。

2 個人情報保護管理者は、漏えい等が生じた場合であって個人情報保護法第68条第1項の規定による個人情報保護委員会への報告及び同条第2項の規定による本人への通知を要する場合には、速やかに所定の手続を行うとともに、個人情報保護委員会による事案の把握等に協力する。

(公表等)

第20条 個人情報保護管理者は、個人情報保護法第68条第1項の規定による個人情報保護委員会への報告及び同条第2項の規定による本人への通知を要しない場合であっても、事案の内容、影響等に応じて、事実関係及び再発防止策の公表、当該事案に係る保有個人情報の本人への連絡等の措置を講ずる。

(監査)

第21条 監査責任者は、保有個人情報の適切な管理を検証するため、必要に応じて監査を行い、その結果を統括個人情報保護責任者に報告する。

(点検)

第22条 統括個人情報保護責任者は、個人情報保護法第75条第1項又は議会個人情報保護条例第17条第1項に規定する個人情報ファイル簿及び番号法第28条に規定する特定個人情報保護評価の更新作業を定期に実施し、実施機関等における保有個人情報の適正な管理及び運用を統括しなければならない。

2 個人情報保護管理者は、自ら管理責任を有する保有個人情報の記録媒体、処理経路、保管方法等について、必要に応じて点検を行い、必要があると認めるときは、その結果を統括個人情報保護責任者に報告する。

(評価及び見直し)

第23条 統括個人情報保護責任者、個人情報保護責任者及び個人情報保護管理者は、監査又は点検の結果を踏まえ、実効性等の観点から保有個人情報の適切な管理のための措置について評価し、必要があると認めるときは、その見直しの措置を講ずる。

(その他)

第24条 この訓令に定めるもののほか、必要な事項は、実施機関等が別に定める。

この訓令は、公表の日から施行する。

もとす広域連合保有個人情報の取扱に関する管理要綱

令和6年9月26日 訓令第2号

(令和6年9月26日施行)